2006年10月1日日曜日

スイスの首都ベルン

3日程ブログをあけました。実は木曜日の電話会議であまりに憤慨閉口してしまって金曜日は仕事が手につかず、土曜日ははっきり言って腐っていました。段々仕事が初期段階から実行段階に移って来ており、具体性を増して行く中で色々な調整事項でつまづく事が多いとは思いますが、そうした時にストレスが余計にたまります。中々発散できない状態も良くないな、と感じています。同僚に吐き出せばいいのですが、吐き出すのも英語というのはちとまだ慣れていないので・・・そんなこんなで来週からの仕事も結構厳しいものになりそうです。

今日日曜は雨が降っていたのですが、気分転換も兼ねてスイスの首都のベルンに行ってきました。ベルンの歴史博物館でアインシュタイン展をやっていて、それがまた以前のチャップリン展の様に鉄道とセットになって割引で売っていたので行ってみたという次第です。

以下、例の如く写真つきご紹介。



まずはベルン市内の全体外観です。ベルンの市内は世界遺産にも指定されており、その町並みは古き良きたたずまいを残しています。中世の特色の強く残る風景だと思いました。また、ベルンはドイツ語圏です。町並みは一気にドイツ語表示、ドイツ的な重厚な建物になります。同じスイスなのに相変わらずフランス語圏とドイツ語圏のギャップには不思議に思います。





その世界遺産たる町並みをもう少し近づいてどうぞ。ニューデック橋から撮りました。特色ある町並みだと思いませんか?ベルンはアーレ川がU字に取り囲む形の小さい街です。徒歩でも一日あれば十分観光出来ます。



スイスの連邦議会議事堂です。ベルンがスイスの首都であることは意外に知らない人も多い様です。アーレ川のほとり(といっても川は大分下にありますが)に建つ壮大な議事堂です。現在、改築中の様です。



ベルンの大聖堂を含む町並みです。大聖堂はスイス一の高さだそうです。確かに世界遺産だけあるなあ。(感心してばかり)



ベルン中央通りのシュピタル通り、マルクト通り、クラム通り、ゲレヒティクカイト通りは、両側にお店が立ち並ぶ(但し、皆建物の軒下にあるので目立たない)ウインドーショッピングが出来る通りです。また、こちらのトラムやバスは皆赤色です。



熊公園です。しかし、ニューデック橋を渡ったすぐ側になんかあるぞと思ってみたら、この壕の下に熊がいたという随分シンプルかつ身近な場所にあります。ベルンの地名はBären(バーレン:熊)と言って、最初に捕まえた動物をこの地名にするということで熊が捕まったらしいです。



バラ園です。あいにくの雨で今イチでしたが、小さいけれど高台にありベルンの市内を眺望できるのもここです。



ここが今回の目的であったベルン歴史博物館です。アインシュタインの生い立ち、業績などが特別展示されていました。しかし、日曜とあった混んでいました。カメラも禁止。しかも、展示されているものは貴重な物が多かったのですが、あまりの人の多さと加えて博物館の展示の仕方が見学するには効率が悪く、非常に歩き回りづらかったのが残念です。相対性理論の分かり易い解説コーナーがいくつか設けられており、じっくり見たかったのですがどこも人が多くスペースが狭く難儀しました。

僕が一つ疑問に思ったのは、広島に原爆が落とされたコーナーがあったのですが、その近くのコーナーでアインシュタインが原爆が投下される以前に時のアメリカの大統領ルーズベルトに向けた手紙が展示されていたのを読んだ時でした。内容は非常にざっくばらんに言うと、アメリカに対する核実験と核爆弾の研究推進に関わる進言書とでも言ったらいいのでしょうか?以前から、かすかな疑問には思っていたのですが、アインシュタインが原爆や核実験に関してどのような方向性を持っていたのか、何を見ても聞いても非常に曖昧でした。

その横の広島の原爆投下コーナーを見たのですが、アインシュタインの立場はざっと見る限りありませんでした。非常に不可解であり、疑問に思い、帰ってからホームページを検索した結果、どうやら彼(とその他4名)の手紙は直接の原爆開発の引き金にはならなかったようです。また、彼は原爆開発には関係しませんでした。しかし、多少なりとも原爆開発に加担したと自己責任をアインシュタインは感じていた様です。

アインシュタインはスイスで自然科学を学び、その後アメリカで市民権を得て生涯をそこで閉じました。その生涯を見るに決して優雅に数学や物理を研究してきた人ではない事が伺い知れました。色々な人生の荒波を経験し、二つの世界大戦と特にナチの迫害も同時代でした。しかし、天才とはどこかやはり特徴的な所はあるもんだと思いました。

ベルンにはアインシュタイン縁の家があるそうですが、今回はそこには行けませんでした。また、他にもベルンには色々見所が多いのでまた来てみたいと思います。

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