
日本からチリはまさに地球の反対側なので、20時間程度かかり本当に遠い所ですが。ジュネーブからチリも遠かったです。イベリア航空でジュネーブからマドリッドまで約1時間半、マドリッドからチリのサンチャゴまで直行便があり、それが約14時間です。マドリッドは南米の玄関口になっており、イベリア航空、ランチリ航空など多くの便が飛んでいます。
また、多くの便は出発が夜中近くで到着は翌日の朝というのパターンが多いのですが、飛行機に乗ってからすぐに熟睡して、目覚めるころには到着するようなパターンなので、結構体が楽でした。しかし、ヨーロッパから南米へ行く事はこの先またあるのかどうかわかりませんが、日本人にとっては中々縁の薄い飛行経路だと思います。

イベリア航空ではスペイン名物のハムである、ハモンセラーノがおいしかったです。豚肉としてはハモンイベリコも有名ですよね。写真の様にただパンに挟んで食べるだけでも結構いけるのです。

飛行機からみたアンデス山脈。ヨーロッパから大西洋を越えて、ブラジルのアマゾン、アンデス山脈を経てサンチャゴに向かっています。

到着してから少しサンチャゴ市内を散歩してみました。歩いてみた第一印象は都会でした。広い道、近代的なビルやオフィス、日曜だったので人通りはあまり多くありませんでしたが、それでもサンチャゴは大きい都会です。但し、バスや車の排気ガスはすごくて、また街中はほこりっぽく、スモッグは年中問題になっているとの事です。
チリは、言語はスペイン語で、英語はホテルや主な観光地以外ではあまり通用しません。それでもチリの人たちは皆温厚で人なつこいけれど人見知りする人たちが多いような印象を受けました。ブラジルなどの情熱的な人たちとはまた違って、むしろ日本人に近い様なイメージも受けます。
今回使ったスペイン語:sí(yes)、no(no)、por favor(please)、buenos dias(good mornig)、hola(hi)、uno(one)、dos(two)、excusarme(excuse me)、caliente(hot)
またチリは、ドイツ人の移民を奨励しているようで南部に行くと多くのドイツ人がいるようです。南米はペルーは日本人、アルゼンチンはイタリア人を主に移民奨励しているとの事です。また、チリはもう少ししたら日本と貿易協定を締結するようで、そうなると新たな文化交流も促進されていくかもしれませんね。

ホテルのすぐ近くにある大統領官邸(モネダ宮殿)です。

サンチャゴの中心地のアルマス広場です。観光と市民の憩いの場です。建物はカテドラル(大聖堂)です。その横に高層の近代ビルが建っています。サンチャゴをはじめチリは比較的に治安が良い街です。それでも、街中には警備員や警官が所々で見張り役をしています。南米の中でも一番物価が高くかつ社会水準と規範が良い事は以外に知られていないのではないでしょうか?但し、街は市の中心部を境にして西側が貧困街、東側が富裕街として大別出来る様で、それぞれの街区で物価なども違ったりしているようです。
街中ではカメラや財布などの高価な物はかならず身から離さずに持ち歩かなければなりません。夜の貧困街などでは強盗などもたまにあるようです。僕が入ったレストランで偶然食い逃げをした人を見ました。すごい早さで逃げて行き店員もあきらめざるを得ませんでした。
もう一つ、チリは無線LANの整備が発達しているようです。大体、どこのレストランや公共の場所でもパソコンを持って行けばつながる位整備が行き届いているようです。しかし、暗号化なしでつながっている?様なのでセキュリティ対策がちょっと疑問ですが・・・

アルマス広場にあるサンティアゴ市創設者ペドロ・デ・バルディビアの像です。

ここに来てまず目につくのが犬が市内に多い事。そして、犬が道ばたに写真の様に皆同様に寝っ転がっていることです。聞いた所ではサンチャゴの犬は世界で何番目かに偉い知能指数を持っているとか?


サンチャゴにも地下鉄がちゃんと通っています。しかも、車両はタイヤで走る最新式で快適です。改札は切符とタッチパネル式の共有型です。これも先を行っています。料金は一律一回370ペソ、混雑時は450ペソです。入り口で改札をしたら出口はスルーです。

今回の仕事ですが、ワークショップに参加していました。なんのワークショップかというと、Global Spatial Data Infrastructure(GSDI)というワークショップで、簡単に言うと世界中の地理情報の共有化や情報交換を行う機会です。今や地図情報や衛星からの画像情報などは機密情報になるだけではなく、環境情報としても非常に重要になって来ています。これらの情報を如何に環境監視や特に貧困の監視などに役立てるかについて情報交換し、国際的な取り組みとして位置づけて行くかを議論するのです。大変重要な機会だと思いました。
各国から研究者やシステムエンジニア、政策決定者、国連関係者などを含め、およそ500人以上集まったでしょうか?ここチリで開催する意義というのは、要するに南米の開発途上国で開催する事によって、より環境や貧困などの問題への実感と意義、そして南米からの参加者を多く募り意見交換を促進する事にあります。これまでは国際会議というと先進国で開催するのが常だったかもしれませんが、最近では途上国で開催する事も多くなりました。
今回の僕の役割は、このワークショップの数あるセッションの一つの共同議長と発表を行う事、さらには今後の僕たちの仕事の枠組み全体と、今回のワークショップの活動との関係について意見交換と模索を行う事が業務でした。
セッションの共同議長と発表の方は、なんとかそつなくこなせました。それでもハプニングは付き物で、今回のセッションはアメリカ人との共同議長のはずだったのですが、そのアメリカ人がその日に帰らなければならないとの事で、最初にちょっとだけ出たらすぐに帰ってしまい、後は全部僕が議長をやる羽目になってしまいました。共同議長だから英語の達者なアメリカ人に全部任せておけばいいか、と高をくくっていた僕は「あれれ?」と言う感じでしょうがなく午後のセッションほとんど全て一人でオーガナイズする羽目に・・・しかも、半分以上がチリ人で彼らはスペイン語しか喋れず、同時通訳で英語がヘッドフォンから流れてくるのですが、全神経を集中して聞き取る必要がありました。また、こちらのつたない英語も同時通訳でスペイン語に訳されて、同時通訳を通した議論というのは中々刺激的な体験でした。
他には、色々な参加者と知り合いになり、議論を行い非常に良い勉強になりました。チリのチリ軍地理情報省という駄洒落の様な機関から制服幹部も多く参加していました。欧米はこうした国際会議には常に主導的な立場を取るのは昔からの慣習ですが、最近では中国や韓国、それに台湾や東南アジアなどからも数はそこそこですが出席してくるようになり、発言も力を持つ様になってきているように感じます。日本人は昔から参加しているのですが、今の地位に安泰しているようで若干なれ合い関係に満足しているようで、新たな主導力を持とうとしません。こうした保守派だと、今にアジアの新興勢力にすぐに地位を奪われてしまいそうな予感も感じます。


昼食時にチリの名物クエカ踊りを見せてくれました。フラメンコとも似ている?ようでした。


会議終了後に日本の国土地理院関係者の方と食事に行きました。富裕層の街区に行ってみたのですが、まるで六本木ヒルズの様なきれいな街並でした。レストランも高くて日本と値段は変わりない様でした。でも、チリは海産物が美味しいので、是非にと海産物をたらふくいただきました。特に、写真下のブイヤベースのスープは絶品でした。写真中段の海産物アラカルトもおいしかったのですが、一つ珍しかったのですがウナギの稚魚を食べる機会があった事です。ここチリの沖合にはウナギの稚魚が生息しているのでしょうか?興味深いです。


アルマス広場の夜の建物のライトアップです。きれいでした。しかし、サンチャゴ自体は実はあまり見所はそれほどないようで、むしろチリ全体として郊外の自然や遺跡などを訪れたりする方が有意義のようです。
僕は滞在中に、日本食や韓国料理がジュネーブに比べて当然安いはずなので、3回も食べに行きました。ほとんど、観光よりもアジア料理の餓えを満たすためと最初から決めていたのもありました。韓国料理などはボリュームが多くて安くて大満足。日本料理はラーメンも食べれたので大満足でした。

ジュネーブの友人へのお土産に買ったPiscoです。葡萄から作った蒸留酒です。普通の蒸留酒とサワータイプがあります。42度位の強いものですが、結構口当たりはまろやかです。チリだとワインが有名ですが、Piscoはあまり知られていない様です。日本にも中々ないのではないでしょうか?
以下、マドリッドとサンチャゴで飲んだビールです。
スペイン産、Cerveza de Abadia、Legado de Yuste、アルコール度数 6.8%、コクのある美味しいビールでした。

チリ産、Cervecería Unidas S.A.、Escudo Lager、アルコール度数 5.5%、チリの代表的なビールの一つです。

チリ産、Cervecería Unidas S.A.、Cristal Lager、アルコール度数 4.2%、チリの代表的なビールの一つです。

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