今日は日曜日。チリ・サンチャゴ出張から帰って時差ぼけなのか昼近くまで寝てしまいました。しかし、午後から月末の引越に備え少しづつ部屋を片付けています。今日は荷物の一部を職場に持ち込みました。職場が個室になったので自分のプライベートな荷物を少し運んでも全然余裕があります。2回程家と職場を荷物を持って往復しました。月末はまたドイツのボンに出張になるので、今週と来週で部屋はきれいにしておかなければなりません。
さて、チリの往きの飛行機で大変興味深い映画を見ました。An Inconvenient Truth(不都合な真実)という映画で、クリントン大統領時代のアル・ゴア元副大統領の地球温暖化に対する彼の心を打たれる取り組みのドキュメンタリー作品です。日本では来年の1月20日から公開されるとのことです。
ゴアは以前から地球環境問題には非常に真剣に取り組む政治家として有名でした。各国の二酸化炭素排出量の削減を定めた京都議定書を定める会議においても当時のゴア副大統領も参加し、非常に強力に後押しをしています。彼が大統領選挙に敗れてからは、彼が出来る事としてこれまで世界中で地球温暖化に関する現状と今後の問題について講演を行っており、これらの講演を元にドキュメンタリー映画が作成されたのがこの映画なのです。
僕も思わず引き込まれてみてしまいました。仮にも地球物理学を勉強してきた僕ですが、ゴアの方が政治家であったにも関わらず非常に勤勉で僕の知らない現状の地球環境、そのサイエンスの仕組みなどを仔細に至るまで勉強しています。この映画は多くの人たちに見てもらいたい一作です。
これまでは、地球温暖化は本当に事実なのかどうかは、サイエンス側での明確な実証がなされていなかった面もありサイエンティストの間でも異論も多くあったのですが、今やもう世論に地球温暖化という言葉が定着しており、かつまたその現象が各所に見られている事は事実です。
しかも、最近発表されたStern Reportという英国のスターン卿という人が行った地球温暖化が経済に与える効果の分析レポートなのですが、要約版では地球温暖化は確実に進んでおり、「今すぐに対策を先進国、途上国の区別なく講じないと、その対策に伴うコストは激増する」というものです。
現在、アフリカ・ケニアのナイロビではCOP12(第12回気候変動枠組み条約締約国会議)およびCOP/MOP2(第2回京都議定書締約国会合)という政府間レベルの温暖化対策会議が開催されています。1997年に京都議定書が締結されてからもはや10年近くが経とうとしている訳ですが、肝心の二酸化炭素は増加の一途を辿っています。国連にありがちな会議だけ開催して、その後の実行が全く行われないという状況だけは避けてほしい物です。
0 件のコメント:
コメントを投稿