
<今日の一枚>
国連ヨーロッパ本部の正面入り口から撮った写真です。ニューヨークの国連は良くテレビにも出ますが、ジュネーブのはヨーロッパ本部なためあまり知られる機会が少ないかもしれませんね。ジュネーブの方が老舗であり、ニューヨークは本家という感じでしょうか。今後、気が向いたらジュネーブにある国連特集でもやってみるかもしれません。
<お仕事>
今週は水曜日までWMO内で僕の仕事に関連する大きな会議が開催され、各国から関係機関が集まってきています。僕の親会社からも僕の上司と他2名がやってきました。僕も明日の会議で一つプレゼンをしなくてはならず、集まってきた関係者と調整をしながら資料作成をしました。WMOでは、ほとんど常に何か気象に関する国際会議をやっているような感じです。WMO自体が各国の気象機関とその関連機関から成り立っている事務局なので、国際間の調整が仕事となるのです。各国の気象機関は、その調整結果を持ち帰って自国の気象業務の整備や戦略の方向性を定める訳ですから気象機関の総本山とも言える訳です。皆さんが毎日見ている気象ニュースもWMOの傘の元で決められた標準に沿って行われていると言って、それほど大きな間違いはないと思います。
僕のいる部署は、WMOの建物の中にいると言いながら実は別組織なのです。まあ、ここら辺の話は説明しだすと長くなるのですが、一言で言ってしまうと気象だけではく、より包括的な(災害や健康、農業、エコシステム、エネルギーなどを含む)地球環境の観測のための国際調整を行う部署です。近年の自然災害の多発や人為的な公害などによって地球環境問題がどんどん重要になって行く中で、どうしたら国際協力の下で地球監視が出来るか考えましょう、といった事なのです。
そうした調整で一番問題となるのは、やはり国の利害関係や事情を調整することです。皆人間ですからお国の事情はある訳で、国連組織で一番労力を裂いているのは、そういった事であるのはイランと国連の関係を見ていれば一目瞭然でしょう。地球環境の分野は利害関係が他の問題と比べればクリティカルではないため目立ちづらいですが、それでも同じ様に社会の動向と同期してお国の事情も変わってきます。例えば、一番クリアな例は、アメリカなどはクリントン政権からブッシュ政権に変わって、テロ後には地球環境に関する予算は大幅に減り、方向性も変わってしまいました。京都議定書に批准しない話は一番環境問題では有名かと思います。
日本が自動車を低燃費やハイブリッド車で自国の環境を良くしようとしていますが、もっとそれらを海外に普及させてほしいものです。何度か言ったかもしれませんが、こちらにいると日本の事が本当に見えなくなります。世界のニュースはCNNやBBCをつければわかりますが、日本のニュースはほとんどやっていません。(最近日本でニュースになるのはアニメとプレイステーションと任天堂くらいです。)今、世界が(西洋文化が)注目しているのは、中国、インド、中東の急成長です。日本は既にある意味で相手にされなくなりつつあります。そして、そういった状況を日本にいるとわかりづらいのです。僕らは漫然と生きるのは止めて、日本人とはなんぞや?という事を真剣に考えるべきである時期に来ている事を痛切に感じています。
大分、話がそれましたが、今日はこうして来客の多い日でした。プレゼンはなんとか仕上げましたが、少し発表の練習もしなくてはいけません。しかし、そうは言いつつ仕事が終わると上司と同僚と共にコルナバン駅前にある中華屋さんに夕飯を食べに行きました。久しぶりに元の会社の状況などを聞いて、それに対する意見交換などしました。言いたい事も結構言っちゃって普段思った事を存分に言えない分吐き出してしまった感じです。駅前の中華屋さん(波記Boky)は安くておいしく、ボリュームがあって僕もたまに利用します。メニューが中華だけではなく、日本食の定食なんかもおいてあって良心的な値段です(それでも日本に比べると高いと思いますが)。

おまけ。僕のいるオフィスの写真です。フィンランド人の同僚とシェアして使っています。スペース的には、日本の普通の会社よりも広いのは当たり前なのですが、それでも個室なので結構狭苦しくなる時もあります。机と椅子はIkea調でしょうか?引き出しはあまりありませんが、機能的なデザインにはなっています。
<生活>(アパート契約まで)
生活立ち上げの話題を一つ。アパート契約についてですが、僕の今いる所は4月1日に来る以前の3月の出張時に決めた所なのですが、当初家族用の4P(こちらでは、LDKではなく部屋の数(P: ピース)で表示します。但し、Pはキッチンを含むので注意が必要。フランス側は含みません。なので、夫婦子供二人だとベッドルームが普通だと二ついることになるので、ジュネーブだと4Pの部屋となります。)のアパートを探していたのですが、中々見つからず苦労して郊外まで見に行った物件もあったのですが、途中で泣く泣く単身で来る事として急遽残り5日間程度の出張の中で決めざるを得ませんでした。一からの出直しになり、WMOの厚生課に聞きに行ってどうしたら良いか訪ねたら、ジュネーブには外国人が4割以上いるから、そうした人たちを支援するためのGeneve Welcome Centerに行って見なさいということになりました。WMOから比較的近くにあったため、行ってみると普通の一軒家のような建家の中にデスクとアシスタントがいて丁寧に対応してもらえました。こちらの条件を述べていくつか現時点での候補を出してもらい、その後何か情報が入ればメールで知らせてくれるシステムです。便利なものです。それから1、2日両日で、とりあえず単身用のStudioの部屋がWMOの比較的近く(徒歩15分くらい)で、リーズナブルな値段であるのを見つけ、急いで家主にコンタクトをとりました。家主も親切な方で所謂そこはSubrent(又貸し)だったのですが、その際は気がつかず借りたい旨の返事だけして日本に一時帰国しました。
そして、契約条件についてメールでやりとりした後に、4月1日に正式にジュネーブに到着し夜の10時頃アパートについて契約サインを行い、そこから今のアパートでの生活が始まった訳です。一般的に、又貸しは良くないとされていますが、大家さんもいい人なので問題ないかと思います。とりあえず、短期の借り主を想定されているようで、また僕の方も家族が来るかもしれないので、6月末までの契約としてもらいました。家族がこのままこなければ、11月末まで借りる事になります。
それにしても、ジュネーブでの住まい探しは、つてなし、慣れていない場合には相当苦労することを覚悟ください。

<今日のビール>
写真)ドイツ産、SPATEN-FRANZIKASNER-BRAU社、Franziskaner weissbier、アルコール度数5%、味は深くてフルーティ、缶ビールではかなりグッドな方でした。ビールはフランスやスイスものよりドイツの方がいいのかな?
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