昨日から降り続く雨は冷たく、外は薄暗くどんよりしています。なんとなく秋特有の気分になっています。写真は昨日回った歴史探訪の一枚です。「国際上級学校」です。1830年建築。元々は資産家の建物でしたが、国連の移転の際に「国際機関不動産協会」という所にその不動産の責任を委託され、後に国際関係に従事する修士以上の学びを与える場所として、ウイリアム・ラッパードが1927年に「国際上級学校」を創設し、1938年にこの地に移って来たとの事です。かなり、ディープなディープな話題でした。

<お仕事>
今日は久々に大部分のスタッフが揃いました。アシャシェ事務局長も機嫌良く戻って来て、いくつか調整しました。また、今日は、オランダ人のハーマンと一緒に電話会議を午後から、その途中途中で1日続いている別な打ち合わせに出たりと結構ばたばたしていました。また、今月末までに仕上げないといけない仕事も結構たまっています。今日は結局仕事が終わったのが7時過ぎ。こちらでは本当に遅く感じてしまいます。日本ではさてこれからが残業だ!という時間ですよね。
ところで、何度か強調していますが我が部署は出張が多いのは非常に気になっている所です。アシャシェ事務局長が今日、会議の席上で「我々がともすると月の半分以上を出張するのは、我が部署がグローバルな地球観測に関連する機関との調整が必要であるからだ。」と解説していました。僕は、これは何も僕の部署だけではなくて国連の機関全般に当たるのでは?と感じています。
ジュネーブにある国連の機関というのは、どれも皆事務局という名前の元で運営されています。つまり、国連の各参加機関を「とりまとめる」ための機能がジュネーブにあるあるいは世界にある国際連合の機関の役割になる訳です。なので、普段何を仕事しているのだろう?と良く問われる事がありますが、何も知らない人に説明するのは結構難しく、また説明されても中々実感わかないかもしれません。一番、分かり易い例えでいえば「日本の国なり地方の公務員が国際という枠に広がった」と言うのが適当でしょうか?
なので、これらの事務局は実際の「作業」(例えばWMOであれば気象観測そのもの)は行いません。WTO(世界貿易機関)では実際の交易は行いません。これらの実の作業を行うに当たっての「国際取り決めの作成」や「実作業を行う上での調整」を行うのです。なので、ペーパー作成と会議・調整ばっかりです。しかし、理性ある集団を形成する人間社会では大切な仕事です。
それらを僕のいる「地球観測」という部署では、まさに国際協力なしには今後ありえません。必然的に出来て当然の事務局であると言えるでしょう。しかし、「地球観測」という言葉自体がまだ一般にはなじみがありません。「環境問題」「地球温暖化」という言葉には誰でも親しみがあると思いますが、それを改善するためには、その問題の仕組みを理解し監視しなくてはいけません。それが「地球観測」なのです。
<生活>(引っ越し準備)
10月末の引っ越しに向けて何はともあれ次の住処を探さねばなりません。2、3ヶ月前からそれとはなく探しているのですが、ジュネーブはやっぱり物件が少ないです。あっても良い所はスタジオタイプの狭い家具付きの部屋だと20万以上します。全くとんでもありません。東京よりも高いですよね。なんとか、安くて良い所を探そうとしており2、3個候補があるのですが、今度の週末見てこようと思っています。
ジュネーブは基本的に競争社会ではなく、上流社会と言っても良く、つまり同業社が極端に少ない独占企業型の社会なのです。だから、売り手市場で、かつまたサービスに関する人件費が高い訳です。その分、スイス人のサラリーは良い様でスイス人であれば釣り合いが取れているのかもしれません。
僕の場合には、日本の会社から円建てでお金をもらっているため為替損が発生します。特に、最近の歯止めのかからないユーロ高はもはや止まらないのでしょうか?ヨーロッパは日本に比べて物価は様々ですが、観光のためのホテルもどこもバカ高いですし、良く観光で来る日本人の退職世代の方を見かけますが、最近はずいぶん窮屈でわびしい旅行をしているな、と思う様になりました。というのも、団体で60台の世代の方々が窮屈そうに飛行機はエコノミーに乗り、バスで観光地を駆け足で回り、ホテルは団体でも安くて狭い所に泊まり、食事も中級位の所にしか行っていない様に思います。多分、まともに普通以上の所に行こうとすると、今のツアー代金の3倍くらいはかかるのではないでしょうか?
アメリカドルはなんとか上がったり下がったりしている様ですけれどね。日本からみたらヨーロッパのユーロが価値が上がっても一般の人たちはあまり気にしないのかもしれませんね。生活している身になれば結構真剣に考えます。
<今日のビール>
オランダ産、GAMINTOJAS社、AMSTERDAM MAXIMATOR、アルコール度数11.6%、アルコール度数の一番高いビールです。かなりきつかったです。アルコール分が強く出過ぎてちょっと苦手でした。

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