2006年10月15日日曜日

日帰りミラノ

土曜はゆっくりして日曜に日帰りでイタリアのミラノに行ってきました。ちょうどまたスイス国鉄(SBB)でプロモーションをやっており、ミラノの列車指定の日帰りの場合2等座席で往復78フランという格安のチケットがあったので、ちょうど出かけたいと思っていたのでふらっと行ってみました。イタリアのミラノの他にもフランスのパリやドイツのベルリンなどの主要都市への割引チケットもあります。12月9日までなのでまた機会があれば別な都市にも行ってみたいです。

さて、ミラノの一人旅の写真付き紹介です。



ミラノまではジュネーブからCISALPINOという特急を利用して約3時間半かかります。往きは朝6時前の電車に乗りました。辺りはまだ真っ暗です。



座席はコンパートメントの6人がけ方式です。往きは眠かったのでずっと寝てしまいました。



ミラノ到着は9時半過ぎ。すっかり明るくなっていました。ミラノ駅はローマのテルミニ駅と似た様な感じです。イタリアらしくごみごみした感じですが、ローマよりはすっきりと清潔な感じがします。そこから、地下鉄やトラム、バスの一日券(3ユーロ)を購入して地下鉄に乗り、早速まずは市内中心部に向かいました。



これがミラノの最大のシンボル、かつイタリア最大のゴシック建築であるドゥオーモです。残念ながら一部改装中なのでしょうか?下半分が囲いに阻まれていました。しかし、上部の尖塔の数々と奥行きの壮大な建築は圧倒されます。日曜ともあり観光客で一杯でした。日本人ツアーも何組かいました。



ドゥオーモの中に入ってみると日曜日なので、ちょうどミサをやっている最中でした。中もすごい広さと荘厳さで圧倒されます。ヨーロッパが如何にキリスト教が人々の心の中心にあるかがよくわかります。しかし、僕は、今までこういう所に来ても美術・芸術の観点からしか見ていなかったのですが、そもそもキリスト教はヨーロッパの人たちの生活の一部という大原則を見逃していたのです。そう考えるとある意味彼らがうらやましくなります。日本人は人生の縁となる様な自分の絶対的な物というものがあるのでしょうか?ヨーロッパの信仰深い人はキリスト教こそ生きるための中心にある絶対的なものなのでしょう。キリスト教は生活に基礎となっているのはもちろんの事、芸術、文化、そのものと言ってもいいのかもしれません。





ミラノといえば一方でミラノコレクションで言われる様にファッションの街でもあります。ウインドーショッピングだけでも楽しくなる様な素敵なモードがあちこちにあります。女性にはうれしい限りでしょうね。



次にダンテ通りからカステッロ広場を抜けてスフォルツア城に行きました。中世の時代のミラノの統治者であったスフォルツア家という人のお城だそうです。建築にはレオナルド・ダ・ビンチも携わったとのことです。



城壁に囲まれて中庭が広く、中にはいくつかの博物館や美術館があります。



お城を抜けると広大で緑豊かなセンピオーネ公園があります。遥か向こうに見える門は平和の門です。



次に訪れたのがサンタ・マリア・デッレ・グラツイエ教会です。観光客の目的は、この教会の横にある教会の食堂に飾られてあるレオナルド・ダ・ビンチ作の「最後の晩餐」(Cenacolo Vinciano)でしょう。しかし、インフォメーションで聞いてみると入場は予約制であり本日は一杯とのこと。かなり前から電話で予約が必須のようです。一回の入場人数の制限があるようです。多くの観光客が外で順番を待っていました。



最後の晩餐は心残りでしたが、気を取り直して次にダ・ビンチ記念国立科学技術博物館に行ってみました。ダ・ビンチの大展示室があり数々の分野での偉業を紹介するコーナーが興味深いものでした。ご覧の通り廊下にずっと彼の研究した成果を模型と一緒に飾っています。一番前の有名なヘリコプターの原理をはじめ、人体の解明、地図の作製、動力機械の設計などなどよくもまあこれだけ考えたなあ、と感心するばかりです。昔の人たちの方が現代人よりも絶対に頭が良い(発想力と考察力という意味で)と思います。



理科で習った地球の自転の証明となるフーコーの振り子、望遠鏡による太陽系の惑星の発見は僕にとって非常に興味深いものです。



最後の晩餐です。しかし、これはダ・ビンチ作ではなく、彼の描いた後に1602年に別の作者により複製されたものです。複製にしてもきちんとした作品として認められているのです。



科学技術博物館のカフェテリアで昼食にしました。サラダ、ポテトとチキン、ハムとチーズのパイ、みかん2つ、まずい炭酸飲料(珍しかったので買ったのですが苦かった。なんの味なのか不明。)を頼んでお腹一杯になりまし。食べ過ぎ。



街角でのチョコレート屋さんでの一枚です。果物の形と色づけをしたチョコレート菓子です。きれいですね。



最後に行ったブレラ美術館です。イタリアで数多くのヴェネツイア派のコレクションを誇るそうです。キリスト教絵画なのですが、あまり印象は濃くなかったなあ。

その後、夕方の電車でジュネーブに戻りました。帰ったら23時近くでした。日帰りだけれど強行軍でした。ミラノは結構こじんまりしている街だなと感じました。見所も結構限られている気がします。しかし、一人で行くと僕は歩くのが好きなので公共交通機関は結局2回しか使わず、ずっと歩いてしまいました。その分良い運動にはなります。

イタリアという国は、まだローマとミラノしか行った事がありませんが、どちらの都市も雑然としている印象です。ミラノの方がまだ清潔ですけれど。それがイタリアという事でしょうが、ある意味不便、ある意味古き良き街を維持しているということでしょうか?

明日からまた仕事です。がんばらねば。

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