2007年11月21日水曜日

いよいよ大一番

今日はこれからポーランドのクラクフへの出張に出ます。ヨーロッパコミッションの会議に参加してわが部署のプレゼンテーションと議論を行ってきます。

そ して、金曜に帰ってきて、日曜日から南アフリカに出張で、いよいよわが部署の大一番となるサミットが来週から開催されます。これまでやってきた、わが部署 の成果と努力を各国の閣僚級の政策決定者に公開し、今後の地球環境監視の活動をますます促進させていくための重要な会議だと信じています。

昨 日は、わが部署の最終の準備に向けたスタッフミーティングがありました。さすがに皆一様に少し緊張の面持ちで事務局長の話を神妙にかつ慎重に聞きました。 ここまで来たら、後は泰然自若として余裕を持って臨みたいところです。それでも、気分も高揚してきて我々の一大イベントという意味でチームが一致団結して 臨む心持になっています。

これまで、約1年半強、国・文化・言葉も違えば、年も違う、考え方も違う国際環境の中で、しかも新しい部署とい うことでわが部署の一人一人が不安の中で試行錯誤の毎日だったと思います。僕自身も毎日が公私共に、かつ色々な意味で不安であり、その不安を解消するため にある時にはがむしゃらに積極的に仕事に取り組んできたつもりです。特に、言葉の壁は想像以上に厳しく、時には返答に詰ったり、日本語でも説明が難しいよ うな問題を言葉が飛び交う中で脂汗をかきながら回答したりと、今思うと良く無事でいたなあ、と自分で思っています。

その甲斐があってか、 今事務局長を始めとして、チームや外部のメンバーからのそれ相当の信頼も得られて、日本の代表として僕がこの部署での確たる地位を築くことができたことは 本当に幸せなことだと思います。当然、まだまだこれから多くの難問があって、サミットの後にはすぐにその後の計画にや問題についての議論が待ち構えていま す。

僕は最近改めて良く思います。人生は「不安」の中で生きていくことに対する自分との闘いだと思います。「不安」というものはついて回 るもの。この「不安」あってこそ人生であり、生きている実感を呼び起こすものです。人生を生きていく上で、生まれてきた環境、生きていく環境、周囲の人々 の想い、などなど、自分ではどうする事も出来ない様々な要素をどのようにして自分で受け入れて、ある時には寛容に許容できて、ある時には毅然と対抗し、あ る時には涙をのんで我慢する。こうした、自分の周りの環境に対する自分の立場というものをしっかりと認識して、自分がいま何をすべきかと常に考えて行くこ とが必要だと思っています。

時には「不安」に押しつぶされそうな時もありました。そんな時に、心を割って話せる仕事仲間や友人がいない時 もあり、その上日本人の知り合いが数少ない海外で、孤独で押しつぶされそうな時もありました。こんな時には、時が解決してくれる場合もありましたが、それ でも我が部署の事務局長、ナターシャ、マイクをはじめとするスタッフはいつでも相談にのってくれて、問題意識を共有してくれて、まるで家族のように僕の事 を受け入れてくれる、本当に心から信頼できる「チーム」だと思っています。仕事だけではありませんが、こうした人が本当に困った時に手を差し伸べられる能 力、勇気、そして厳しさは感動に値します。

なんで、こんな事を思ったかと言うと、一大イベントが近付いてきたからというナーバスな面もあ りますが、ジュネーブでの生活、海外での生活をここで改めて振り返った時に、自分がどの位人に対して誠実に、ある時には優しく、ある時には厳しく、接する ことが出来るか改めて考えさせられたからだと思っています。また、こうした一種の愛情は損得感情では成り立ちません。見返りは期待せずに与える事が大事で あることが大切だと親身に思いました。

また、しばらく更新が途切れるかもしれませんが、極力出張の話題が載せられれば載せていきたいと思っています。

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