僕はワインの事はほとんどわかりませんが、希少価値と聞いただけで一度は是非行ってみようと思い立ち参加しました。不思議な物で、日本にいるとワインは気取って飲むものの、中々おいしいと感じる事は少ないと思います。これは、気候や食文化などの違いによるものだと思います。日本ではやはり日本酒(酒、焼酎)がおいしいと思います。ヨーロッパではワインがおいしいのです。最近、僕もそうした状況からか、ワインがおいしいと思う様になりました。そんなに高いものでもなく、数フラン程度のテーブルワインでもおいしいので、良く飲む様になりました。その土地あった食べ物と飲み物というのはやはりあると思います。

今回、訪れたのはDomanie Dupasquierというワイナリーです。ジュネーブでバスで約1時間半。サヴォア地上の一農村ですが、きれいな葡萄畑が広がる小さな地方でした。天気はあいにくの雨模様でしたが、小さなワイナリーのご主人とその家族が暖かく迎えてくれて試飲会が始まりました。

試飲会では、白ワイン3種類、赤ワイン2種類、そしてスパークリングワイン1種類を味わいました。どれも、独特の芳香と味わいがあって興味深いものです。気候と土壌、その年の葡萄の具合、それにワインの製造方法などによって香りと味が変わってくるのですから、お酒というものは本当に奥深い物です。こうしたワイナリーツアーに取り付かれてしまう人がいるのはわかります。

試飲の際に付け合わせで食べるチーズ、クラッカー、サラミとパン。ワインは添加物を極力抑えて、自然の味を出せる様に努力しているそうです。どのワインも自然な味わいで大変おいしいものでした。その場で購入することが出来たので、僕は気に入った白1本と赤を2本買いました。このような素晴らしいワインが、ここ地元のワイナリーで買うと一本平均で5−6ユーロなのですから安いと思います。但し、フランスからスイスに戻る際には、ワインの持ち込みは一人3本までが無税だそうです。それ以上は税金がかかります。

ワイナリーの奥様が注いでくれてワインの紹介をしてくださいました。ワイン畑は傾斜地で傾斜度が最大60度以上と大きいため、機械による葡萄収穫は難しく全て手作業で行っているそうです。それだけに葡萄畑は宝でしょうし愛着があるのだと思います。

カーヴでの試飲の風景。皆、試飲が進むにつれてハイテンションに・・・おいしいお酒は人の気持ちを喜ばせます。

サヴォアの象徴の印が入った樽。スイスの国旗に似ています。サヴォアとジュネーブは歴史上切っても切れない関係です。ジュネーブへのサヴォア軍の侵攻の話はあまりにも有名です。サヴォアはフランスの一地方ですが、元々はイタリア系の家系のようです。

試飲後は、フランス最大の湖であるブルジュ湖に出て、そこのほとりにあるオートコンブ修道院(Hautecombe)を訪れました。この修道院にはサヴォア家の代々の一員が埋葬されているお墓もあるとのこと。
その後は、昼食でレストランLa Grange a Selへ。おいしいフレンチのコースに皆舌鼓。天気は悪かったですが、舌とお腹は満足の一日でした。
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